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階段昇降機とその利用の未来を
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  • 2026年03月10日

日本は地震大国。災害弱者の安全確保が重要

2011年3月11日。
あの日から、15年の歳月が経ちました。

多くの尊い命が失われ、今なお復興の途上にある地域があります。
改めて、震災で亡くなられた方々に哀悼の意を表するとともに、被災されたすべての方々にお見舞い申し上げます。

私自身、あの日の出来事は今でも鮮明に記憶に残っています。                                                          当たり前だと思っていた日常が、どれほど尊いものであったのかを、深く考えさせられました。

そして同時に、企業として、また一人の人間として、
「社会の中でどのような役割を果たすべきか」を改めて問い直す大きな契機ともなりました。

こうした想いから、2017年9月1日の「防災の日」に、「階段避難車安全推進連絡会」を発足しました。

日本は地震大国であり、世界で発生する震度5以上の地震の約20%が日本で起きています。
そのため、階段移動が困難な災害弱者の方々の安全確保は極めて重要です。

協議会では、防災意識の向上、階段避難車の安全性の普及、行政・企業との連携など、幅広い取り組みを進めています。
その取り組みの一環として、2021年4月20日には、衆議院・参議院に設置されている国会の常任委員会の一つである

厚生労働委員会」における矢倉克夫参議院議員の質疑応答が記録された委員会議録を、下記に掲載いたします。


委員会議録(一部抜粋)

○矢倉克夫君
いわゆる高齢者施設などでの垂直避難についてお伺いします。
皆さんの記憶にも新しい、一昨年の十月の台風19号、令和元年東日本台風では、死者100人以上という大きな災害が発生しました。千曲川なども氾濫し、埼玉県では越辺川の堤防が決壊。川越の高齢者施設「キングス・ガーデン」も浸水し、自衛隊の救援活動が報道されました。また、近隣の障害者施設「けやきの郷」も浸水し、甚大な被害を受けました。

この災害では、歩行が困難な方々の垂直避難が特に困難であることが明らかになりました。
高齢者施設や障害者施設での避難体制は非常に重要であり、施設利用者の身体状態や職員数によっては施設外への避難が難しい現実があります。そのため、施設内での垂直避難を第一に考えることが必要です。

厚労省の認識をお伺いします。

○政府参考人(土生栄二君)
お答えいたします。
高齢者施設や障害者施設における水害対策の重要性は認識しており、実効性のある避難確保を図る必要があります。令和2年7月豪雨の経験を踏まえ、介護施設等における水害対策支援メニューを創設し、垂直避難用のエレベーター、スロープ、避難スペース確保の改修工事等に対する補助を実施しています。施設の上階を垂直避難先として確保するなど、多重的避難先の確保が必要であると考えています。

○矢倉克夫君

改修工事などへの補助もありますし、厚労省としても現場の状況をよく理解されていて、垂直避難の重要性を認識されていることは理解できました。
ただ、垂直避難の推進については、政府の対応がまだ完全にはそろっていないように感じます。

例えば、消防法施行令第25条で避難器具の設置義務がありますが、対象となるのは火災時に下方向に避難するための滑り台や緩降機などです。
今問題になっている浸水時の、1階から上の階への垂直避難用の器具は、まだ規定に入っていません。

公益財団法人テクノエイド協会の資料を見ると、可搬型階段昇降機や非常用避難車といった器具があり、車椅子のまま階段を上下できるものや、歩行が困難な方が直接座った状態で上下階に移動できるものもあります。
国会議事堂にも設置されており、欧米では一般的に使われているものです。ですが、高齢者施設や障害者施設では、まだ設置の検討対象にすらなっていません。

消防庁に確認したところ、火災については知見があるが、浸水時の垂直避難器具については知見がないとのことでした。国交省も、水防法に基づく水害対策について、現場の避難の実態まで規定する意識は十分ではない印象です。

現場の高齢者施設や障害者施設では、知見がないからといって避難対策を軽視できる状況ではありません。
ですので、厚労省としては、消防庁や国交省としっかり協議し、歩行が困難な方々が安全に水害を回避できるインフラや設備の整備について、真剣に取り組んでいただきたいと思います。

改めて、障害者支援などにこれまで尽力されてきた山本博司副大臣から、この件に対する決意を伺いたいと思います。

○副大臣(山本博司君)

委員ご指摘のとおり、障害者施設や高齢者施設などの現場の実態に即した水害対策は、避難の実効性を確保する上で非常に重要です。
具体的には、施設内の垂直避難先の確保、他施設との連携による立ち退き避難先の確保、地域や家族と連携した避難支援要員の確保、職員への防災知識普及や防災スキル向上などが挙げられます。

昨年12月に閣議決定された「防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策」においても、社会福祉施設等の水害対策強化が盛り込まれています。
厚生労働省としても、現場の情報を共有しつつ関係省庁に働きかけ、実態に即した対策が実施されるよう、引き続き取り組んでまいります。

○矢倉克夫君
現場の情報を共有し、必要な設備や他省との連携を進め、副大臣のリーダーシップで取り組んでいただきたいと思います。


以上が、「厚生労働委員会」における委員会議録の一部です。山本副大臣より「検討します」ではなく「取り組んでまいります」                             と明言していただけたことで、階段避難車を必要とする方々の安全確保が、確実に前進することを実感できました。

このように国会においても、災害時における高齢者や障がい者など、避難に支援を必要とする方々への対策の重要性が議論されています。                        そして、政府では災害対応の司令塔となる防災庁の設置に向けた検討も進められています。

「階段避難車安全推進連絡会」では、「避難できる人」を基準にした防災ではなく「避難が難しい人」を基準にした防災、                                すなわち災害時に誰一人取り残されることのない社会の実現を目指し、今後も啓発活動や安全対策の推進に取り組んでまいります。

災害は、いつ起こるか分かりません。
しかし、備えることは今日からできます。

震災の記憶を風化させないこと。
そして、その教訓を未来に生かしていくこと。

「過去の被害は消せないけれど、未来の被害は減らすことが出来る」

 

それぞれの家族に、
それぞれの3.11の体験があると思います。
その経験を無駄にすることなく、みんなで、災害が起こった時にどう行動するか、どこに集まるか、
連絡する手段は何か?など、改めて、家族で話し合って欲しいと思います。

製品についてのご相談・資料請求など、まずはお気軽にお問い合わせください。

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