誰も取り残さない避難とは・・・

2024年1月1日に発生した能登半島地震。2か月たった現在でも避難所には1万人以上の方々が滞在を余儀なくされています。地域的に高齢者が多く、その中には障害を持つ人たちも含まれています。東日本大震災では障害者の死亡率が健常者の2倍と、災害時は自力での避難が困難な人が取り残されやすい傾向にあります。また、地域や事業者で行われている避難訓練は、いわゆる健常者を想定したもので、ここでも身体に障害のある人は置き去りにされがちです。特に高所避難に関してマンションなど集合住宅やオフィスに義務付けられている「避難はしご」などを使っての避難は、健常者でも難しいのに高齢者や歩行困難者のことは全く考えられていません。

車いすを利用しているある女性は、マンションの最上階に住んでおり、もし地震や火災などで避難しなければいけなかったとしても、自分はもう諦めるしかないと思っていたと言います。

地震などの災害時に、高齢者や障害者などの避難行動要支援者など誰も取り残さず避難するためにはどうすれば良いのか?

最近では、要援護者などを見守り支援する仕組みを事業化している自治体などもあります。近隣住民や自治会、民生委員などの地域のみんなが協力し合って、地域で見守り、何かあったらみんなで助け合う体制を作る取り組みです。日ごろから自分たちの生活する地域でどのような助け合いの取り組みがあるのかなど、自治体に確認しておくことは重要ですね。

さらに、マンションや団地などの集合住宅にお住いの方は、自治会などに災害があった際の避難に介助が必要だということを伝えておくのも対策の一つです。その際に、避難行動要支援者をどのように避難させるか・・・をきちんと準備しているのか?確認するのも忘れずに。

高層階からの避難に対してのどんな準備をしているのか?垂直避難に対して対応できる避難車などを用意しているのか?などを確認してみてください。

諦める前に、地域の人たちとコミュニケーションを取って、誰一人取り残さない避難をみんなで実現できるように備えておくことが重要ですね。

サンワとしても、大きな災害時の教訓を活かし、誰もが安心して生きていける社会のために様々な貢献していきたいと考えています。